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アフターコロナの観光地復活を目指して。『日本百名月』第七回新規認定登録地を発表!

 

一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー(東京都)とKNT-CTホールディングス株式会社で活動する日本百名月推進委員会では、2021年10月15日(金)、『日本百名月』の第七回新規認定登録地を発表しました。本プロジェクトは日本各地に存在する「美しい名月」の魅力を国内外へ存分にアピールし、”名月による観光資源化”を目指しているものです。

これまで第一回から第六回の認定登録により58ヶ所の「日本百名月」が誕生しましたが、第七回目となる今回は、全国約100ヶ所のノミネートから、厳選された計10ヶ所が新たに追加。その結果、全68ヶ所が認定登録となりました!
※日本百名月(100カ所)達成までは、残り32カ所となります

今回、新たに追加となった新規認定登録地は以下の通りです。
☆認定登録第059号(種別:A類)
那珂市曲がり屋から望む月(茨城県那珂市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/606

 

☆認定登録第060号(種別:A類)
見附島にのぼる月(石川県珠洲市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/613

 

☆認定登録第061号(種別:B類)
氣比神宮にのぼる月(福井県敦賀市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/616

 

☆認定登録第062号(種別:A類)
潮見峠にのぼる月/三体月観月会(和歌山県田辺市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/619

 

☆認定登録第063号(種別:B類)
海中鳥居を照らす月(佐賀県太良町)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/622

 

☆認定登録第064号(種別:A類)
関門海峡にのぼる月(山口県下関市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/625

 

☆認定登録第065号(種別:A類)
鳴門公園から望む月(徳島県鳴門市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/628

 

☆認定登録第066号(種別:A類)
小倉城・小倉城庭園から望む月(福岡県北九州市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/631

 

☆認定登録第067号(種別:A類)
皿倉山から望む月(福岡県北九州市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/635

 

☆認定登録第068号(種別:A類)
若山農場にのぼる月(栃木県宇都宮市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/638

本年は、史上初の合同開催、東北エリア初開催である「青森県むつ市」にて、『夜景サミット inむつ』(第12回 日本夜景サミット)&『第6回 全国名月サミット inむつ』で認定授与式の実施予定でしたが、コロナ感染症状況を考慮した結果、サミット初の取り組みとして、オンデマンド配信による「オンラインイベント」として開催する運びとなりました。しかしながら、アフターコロナの夜景観光を盛り上げ、日本の観光業復活を目指すべく、次回開催地となる「第8回 全国名月サミット in北九州〜日本百名月達成記念大会」で盛大に開催いたします。詳細は追って発表させていただきますが、ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

若山農場にのぼる月

週末には「夜の竹林ライトアップ」を開催。日中の清涼感溢れる空間から一転、暗闇に浮かび上がる幽玄な美しさをたたえた竹林へと来訪者を導く。竹林越しに望む夜空に浮かぶ月は、過去から現代、未来と、時代を超えても変わることのない風情ある景色を生み出している。2020年に開催された冬季イルミネーション「Bamboo Winter Lights」では、『光が愛でる、美しき竹夜の世界』を竹と光で演出。日本の竹が白熱電球を生んだという歴史的事実に即し「竹を尊ぶ、光の恩返し」をテーマに、 “光と音のライティングショー”等が行われた。2021年には名月と関連したイベントにも取り組む、今後への期待も高まっている。

皿倉山から望む月

山頂からは、「日本新三大夜景都市」に認定された北九州市の大パノラマ夜景が一望。玄界灘、周防灘、響灘、洞海湾など、地形的特徴が表情豊かな景観を創り、ダイナミックなスケールで来場者に大きな感動を与える。また、2020年には、海で切り取られた海岸線と、そこに輝く光の表情が、ブラジルの「リオデジャネイロ」やモーリシャス「ポートルイス」に酷似しているという“奇跡的な夜景の特徴”が発見された。その街を照らすかのように夜空で煌めく月との競演も美しく、毎年秋には「皿倉仲秋のお月見会」を開催。中国の伝統的な擦弦楽器の一種・二胡とピアノのライブ演奏や天体観測などが行われる。

小倉城・小倉城庭園から望む月

小倉城の天守閣は日没になるとライトアップされ、その姿は小倉の夜を象徴する存在だ。小倉城庭園では2021年秋よりライトアップの「おもてなし」点灯をスタートし、2022年3月末までには夜間演出の全面リニューアルを迎える。池を囲むように施された照明が、漆黒の水面に映る光景を楽しめる。庭園越しに望む小倉城天守と名月の競演も美麗。また、小倉城と小倉城庭園では年間を通じてさまざまなイベントを実施している。秋に行われる「小倉城竹あかり」では、竹灯籠が城内を照らし神秘的な空間に変化。令和2年度の小倉城竹あかりでは約3万基の灯籠が灯された。竹林被害のある山林の竹を積極的に伐採し、市民力で竹灯籠を作成しており、街の賑わいづくりに利用している。終了後は再資源化し、この事業を通じてSDGsにも取り組んでいる。同イベントは、「日本新三大夜景都市」に認定された北九州の魅力をより一層盛り上げるイベントとして注目されている。

鳴門公園から望む月

夜の鳴門公園は昼とは全く別の顔を持つ。荒れ狂うような勢いのある渦潮は過ぎ去り、まるで違う海岸にいるような錯覚に陥るほど静かな凪の海へと一変。大鳴門橋をたもとから見上げるダイナミックな景色の先には、海を照らす月が煌々と輝く。海面に映る光の道と共に辺りを灯す光景は、息を呑むほどに美しい。鳴門公園をはじめ、近隣には鳴門海峡に浮かぶ月が楽しめる観月スポットが多数。東側の海岸に位置する「お茶園展望台」「千鳥ヶ浜」「大毛海岸」「アオアヲビーチ」「高砂海岸」「竜宮の磯」と、好みの名月スポットを探してみるのも楽しみ方のひとつだ。

写真提供:小川直樹写真事務所

関門海峡にのぼる月

全長1068メートル、中央径間長712メートルの関門橋は「日本夜景遺産」にも登録されている夜景の名所。夜には橋脚部分から橋を照らすライトアップのほか、橋全体にイルミネーションが施され、関門海峡に光の橋が架かる美景が楽しめる。「火の山公園」や「海峡ゆめタワー」、「門司港レトロ展望室」など下関&門司エリアの夜景と共に夜を照らす月は、絵画のような美しさをたたえる。下関側にある「火の山ロープウェイ」では、中秋の名月に観月(夜間)運行を実施。午後5時以降に乗車した先着100名に月見団子が配られるほか、関門海峡をイメージしたイルミネーションで着飾ったゴンドラが楽しめる。

海中鳥居を照らす月

太良町は日本最大級の干満差を誇る地域で、その差は最大6メートルにも及ぶ。潮の満ち引きは月の引力によって起こることから、太良町のキャッチコピーは「月の引力が見える町」。その光景は海中鳥居を眺めれば一目瞭然だ。鳥居は満潮時になると、まるで海に浮かんでいるかのような姿となり、干潮時には参道が現れ、鳥居の下を歩くことができる。潮汐によって海中鳥居と月のコントラストも移り変わる神秘的な光景は、観る者の心を奪うほど美しい。また毎年8月には、地域の子どもたちが制作した灯篭約1000基が海中鳥居を照らす「千乃灯篭まつり」も開催している。

画像提供:太良町

潮見峠にのぼる月/三体月観月会

毎年旧暦の11月23日、この地に伝わる「三体月の伝説」にちなみ、中辺路町観光協会では「潮見峠の三体月観月会」を開催。この伝説は、熊野三山で修験者が三体の月を見て神変不可思議な法力を得たと村人に伝えたといわれるもので、山の端より登る月が三体に分かれて見えるという。観月会では語り部による伝説についての解説や、和楽器、和太鼓による演奏を実施。住職による読経が月の出現を待つ合図となる。深夜に行われるため、参加する際は近隣の宿泊施設に宿をとり、参加するのがおすすめ。月夜はもちろん、標高約540メートルの潮見峠から望む満点の星空も圧巻だ。

画像提供:田辺市

氣比神宮にのぼる月

氣比神宮は俳人・松尾芭蕉ゆかりの地としても知られており、中鳥居正面には芭蕉像と句碑が建立されている。元禄2年旧暦8月、「おくのほそ道」の道中に敦賀の地を訪れた芭蕉。宿屋の主人に「明日も晴れるか」と問うと、主人は「北陸の天気は変わりやすいので、月見なら今晩のうちに」と伝えた。芭蕉はその夜に氣比神宮に参拝。月明かりに照らされた神前の白砂が、遊行上人二世の他阿が参詣往来の妨げを防ぐために沼地を埋めた功績と知り、「月清し遊行のもてる砂の上」と詠んだ。また「おくのほそ道」で「けいの明神(氣比神宮境内)に夜参す」と記したことから、平成28年に境内が名勝「おくのほそ道の風景地」に指定された。月光により神々しく照らされる氣比神宮。松尾芭蕉も眺めたであろう景色を今に伝えている。

画像提供:氣比神宮

見附島にのぼる月

2016年より、中秋の名月に珠洲市宝立町の地域おこし団体「空海伝説活用実行委員会」による「月見会」を実施している。月見団子を味わいながら、水平線から昇る月と見附島の競演を愛でる催しだ。月夜の景色を題材にした俳句会と写真会なども開催され、作品は後日、宝立公民館に展示されるという。また実行委員会では、平安時代に弘法大師が地元で修行したといわれる「空海伝説」のPRを目的に活動している。見附島をはじめ、修行を行った「曽の坊の滝」、空海が開基した「法住寺」など、全7カ所のゆかりの地にQRコードを設置。スマートフォンで読み取ると、各所の伝説が表示される新しい仕掛けも見どころだ。

写真提供:珠洲市