Monthly Archives: 10月 2020


国内唯一の名月ブランド 『日本百名月』の第六回認定登録地を発表!

日本百名月A類

日本百名月A類

一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー(東京都中央区・代表理事丸々もとお)は、2020年10月2日(金)、『日本百名月』の第六回認定登録地を決定しました。本プロジェクトは日本各地に数多ある「美しい名月」の魅力を国内外の観光客に存分にアピールし、日本国内における名月の観光資源化を目指ざしているものです。

第六回目となる今回は全国約100ヶ所のノミネートから、厳選された計6ヶ所が新たに追加され、全58ヶ所が認定登録地となりました。

本年は新型コロナ感染症の影響により今も観光業界も世界規模で危機的な被害を受けています。しかし海外渡航の移動制限を機に、日本の魅力を日本人が再びリスペクトしようとするムーブメントが起こっているのです。インバウンドに頼っていた日本中の観光地が矛先を変え、「日本人にこそ訪れて欲しい観光地」への転換が始まっているのです。事務局では今後も観光復興を目指し、多くの皆さまに「日本百名月」で貢献できるかを深く考え、多くの方々が「夜景観光」を楽しんでいただく環境づくりを目指していく所存です。

主な認定登録地は以下の通りです。

 

☆認定登録第053号(種別:A類)
須磨離宮公園から望む月(兵庫県神戸市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/564

☆認定登録第054号(種別:A類)
岩国の月(錦帯橋・岩国城)(山口県岩国市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/567

☆認定登録第055号(種別:A類)
采女神社・猿沢池にのぼる月/采女祭(奈良県奈良市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/571

☆認定登録第056号(種別:A類)
武雄神社から望む月(愛知県知多郡武豊町)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/574

☆認定登録第057号(種別:B類)
愛宕山展望台から望む月(宮崎県延岡市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/577

☆認定登録第058号(種別:A類)
猊鼻渓から望む月(岩手県一関市)
詳細はこちら:http://japan100moons.com/regist/580

 

猊鼻渓から望む月

また、秋の月夜に楽しむふたつの舟下りも人気が高い。ひとつは中秋の名月に運行する「お月見舟」。夜の静かな渓谷で川の音を聴きながら、ただ名月と向き合う神秘的かつ贅沢な時間が堪能できる。もうひとつは「十六夜コンサート」で、渓谷の岩肌や水面を照らす月明かりの下、演奏会を楽しむ催しだ。船内では津軽三味線やフルート等、人が奏でる旋律に耳を傾けながら、演奏舟と観客席の2隻で川下りが堪能できる。奏でられた音色が岩に反響し、月夜が創り出す舞台演出のように盛り上げる。運行コースは同じだが楽しみ方が異なるため、どちらもファンが多い人気の風物詩だ。

愛宕山展望台から望む月

夜は眼下の延岡市街から奥に突き抜けた半島まで、海岸線沿いに伸びやかな夜景が楽しめる。工業地帯や住宅街等、明かりの種類も豊富で、2004年には県内で初めて「日本夜景遺産」に認定された。夜景の素晴らしさはもちろん、地元では月の鑑賞地としても認知度が高い。広々とした空や海は月を愛でるロケーションとして抜群の開放感だ。満月が昇る日は大海原に「月の道」が浮かび上がり、夜景をより幻想的に昇華。まるで街明かりと自然の月が出逢い、結ばれていくような幽玄なる光景が楽しめる。

武雄神社から望む月

江戸時代には、仲秋の名月が祭礼日で、文人墨客が境内に集い、数多くの名月の和歌が詠まれたが、その内の一つに「八雲立つ 出雲武雄の猛々し、身に澄み渡る 月詠之森」という満月下の日の境内の様子が書かれた和歌が現在も本殿に奉納されており、その由来から別名「月詠みの森」と呼ばれる観月の名所だ。毎年観月祭には歴史ある社と深い森に囲まれる境内に松明が灯され、講演祭・音楽祭・朗読祭等、様々な催事が行われる。舞台を背景にした名月の迫力が実直に伝わる内容だ。観光的な視点だけではなく、現代の日本人が忘れかけた由緒正しき正統派の観月文化を楽しめる。

采女神社・猿沢池にのぼる月/采女祭

この地では年に一度、中秋の名月に例祭「采女祭」を開催。地域の人々からのあつい信仰を受けており、戦後からは神事だけでなく、管絃船の儀などの行事も加わり、さらに盛大に行われるようになった。本祭の開始は17時頃。駅前を起点として猿沢池まで約200名が練り歩く「花扇奉納行列」から始まる。花扇を取り囲み、十二単姿の花扇使や天平衣装を纏った人々らが、優美な行列を創出。18時頃から采女神社にて例祭(花扇奉納神事)が行われ、祭典後に雅楽が演奏される中、猿沢池に花扇を投じる儀式「管絃船の儀」が執り行われる。池の周りは提灯に囲まれ、水面に浮かぶ灯籠、船上の松明、夜空に輝く名月等、時代を経ても受け継がれた明かりが壮麗な輝きを放つ。ひとつひとつの光が見事に調和され、幽玄な水上舞台を創出しているのだ。京都の大覚寺や高知の桂浜等と共に名月の美観が広く知られる猿沢池。本ブランドでは、池と采女神社をふたつの鑑賞地、さらに采女祭を総じて「日本百名月」に認定した。

画像提供:采女祭保存会

岩国の月(錦帯橋・岩国城)

この地域における名月鑑賞の見どころは主にふたつ。ひとつは河川敷から見上げる “錦帯橋”と“名月”の競演だ。なお、錦帯橋は2020年に「日本夜景遺産」にも認定された。五連アーチ橋のライトアップと黄金色に輝く川面、夜空に浮かぶ月が三位一体となり、情緒溢れる光景を創り出す。ふたつめは“岩国城”から望む月。年に一度、中秋の名月に合わせて「岩国城ロープウェイ観月運転」が一夜限りで実施される。山頂からは錦川や錦帯橋、市街地や海に煌めく船明かり等、雄大な夜景と月が見事にコラボレーション。満月の夜は月光で沿岸部が照らされ、闇に切り取られた地形がより鮮明に浮かび上がる。そのほか山頂駅前の広場では天体観測やお茶会、琴の演奏等のイベントも催され、深い情緒に浸りながら一夜を過ごすことが可能。今回、岩国城と錦帯橋の二箇所を魅力溢れる名月地を「日本百名月」に認定した。

須磨離宮公園から望む月

園内の南端にある在原行平月見の松跡(月見山)は、源氏物語の主人公・光源氏のモデル(在原行平)が月見をしたと伝わる場所だ。眺めが良く、晴れた日は神戸市街地から大阪湾、和歌山の友ヶ島まで一望。夜は「月見の名所」と称するにふさわしく、眼下に神戸のパノラマ夜景と大阪湾を照らす月の競演が楽しめる。また、西洋の雰囲気漂う庭園での名月鑑賞は、まるで異国から月を眺めているような感覚さえ抱かせる。中秋の名月には「離宮月見の宴」も開催。噴水広場前では兵庫県無形文化財「須磨琴」や音楽ライブが演奏され、中門広場での茶会や行燈展示、園内での月の天体観測体験等を実施。土地が持つ歴史的事象だけではなく、現代まで名月を伝承し続ける取り組みは見事で、本認定の評価に値した。