名月の魅力を語る

名月地インタビューVol.4〜氣比神宮にのぼる月

1)日本百名月の認定登録地の魅力や特徴を教えてください。

「氣比神宮にのぼる月」認定地に鎮座する氣比神宮は、越前國一之宮・北陸道総鎮守の古社であり、地元はもとより全国から多くの参詣者が一年を通じ参拝される。俳人・松尾芭蕉は「奥のほそ道」の旅において、月を詠むことを目的の一つとし敦賀を訪れている。杖置きの地である当地での仲秋の名月を心待ちにしていたと伝えられ、当時境内で芭蕉が観賞した同じ月を今も見ることができる。敦賀で詠まれた5句のうち「名月や北国日和定めなき」「月清し遊行の持てる砂の上」は当宮で詠まれた。ひっそりとした杜の境内で往時を偲び夜空を見上げていただきたい。

 

2)最もおすすめの時期はいつですか?また観光客に事前に知っておいて欲しいことはありますか?

やはり芭蕉が訪れた(元禄2年8月14日・旧暦9月27日)という仲秋の名月の時期が一番おすすめ。国重要文化財に指定され日本三大木造鳥居のひとつである当神宮の大鳥居にかかる満月は見事です。

 

3)日本百名月ブランドを生かして、今後どのように地域を盛り上げていきたいですか?

どんなに時代が変遷しようとも、月は何れの国と地域の万人に等しく美しい姿を見せてくれます。北陸新幹線敦賀延伸を控え、多くの方が敦賀を訪れる事を期待しています。芭蕉が愛でた月の美しさを一人でも多くの方と共有し、またその美しい月を目当てに再び当地を訪れていただけるよう、地元の皆様と手を取り合って魅力を発信していきたいです。

 

4)予定しているイベント企画やプロモーションがあればぜひ教えてください。

現在模索中ではあるが、行政や地元観光関係者などと検討中。

 

5)日本百名月推進委員会(事務局)に期待すること(企画等)があれば教えてください。

認定地単独では魅力を発信するにも限界があります。先述致したように月はどこから見ても万人に等しく姿を見せてくれるものです。認定地同士が連携・協力できるようなネットワーク構築や橋渡しをしてタイアップ企画等があっても面白い。

 

6)最後に。このページをご覧頂く皆様に一言メッセージをお願いします。

国名勝「おくのほそ道風景地(けいの明神)」に指定されている当神宮にのぼる名月。芭蕉が愛でた月を同じ場所で皆様もご覧になって往時に思いを馳せてはみませんか。