『日本百名月』認定登録地

認定登録第98号 【種別:B類】

「金沢城にのぼる月」 (石川県金沢市)

石川県金沢市の中心部に位置する金沢城公園は、加賀前田家の居城であった金沢城跡に整備されている。金沢城は、1583(天正11)年に前田利家が入り、本格的な城づくりが行われ、1869(明治2)年まで加賀前田家の居城として発展。明治以後、陸軍の拠点となり、1881(明治14)年の火災で建物の大半を焼失、終戦後は、金沢大学キャンパスとして利用され、1996(平成8)年から公園としての整備が進められている。2001(平成13)年、古絵図や古写真などの資料をもとに菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓が当時の姿で可能な限り忠実に復元され、同年、公園も一般に開放された。また、城内に三代当主・前田利常の時代から廃藩まで存在していた「玉泉院丸庭園」は、着手から約2年の歳月を経て2015(平成27)年に再現され、庭園を眺めながらひと息つける「玉泉庵」では、香り高い抹茶と季節ごとのオリジナル生菓子が味わえる呈茶サービスを提供している。


金沢城公園では、日没から21時まで毎日夜間開園を実施。金沢城三御門である石川門、河北門、橋爪門のほか、菱櫓、五十間長屋等がライトアップされ、歴代当主も眺めたであろう月とともに望む光景は、見る者の心を捉え、より一層荘厳さを増す。玉泉院丸庭園は、幻想的な雰囲気へと一変し、春の桜に始まり、秋の紅葉、冬の雪吊りまで、四季折々の灯りを楽しむことができる。また、金沢城公園に隣接する日本三名園の一つである兼六園でも、期間限定ではあるが、夜間開園・ライトアップを実施しており、幽玄な空間から眺める月は貴重な光景だ。

 

※催事は新型コロナウイルスの感染症の状況に応じて開催を検討。詳細は公式HPまで。

画像: 石川県金沢城・兼六園管理事務所

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