和歌山県東牟婁郡串本町にある奇岩群で、吉野熊野国立公園地域にあり、名勝天然記念物に指定されている観光名所。串本から大島に向かい、海中に約850mの列を成して大小40余りの岩柱が直線状に並ぶ。これは、およそ1500万年前に地下から上昇したマグマが熊野層群に貫入した石英斑岩の岩脈。あたかも橋の杭だけが立っているように見えるこの奇岩には、弘法大師と天の邪鬼が賭をして、一夜にして立てたという伝説も。干潮時には橋杭岩まで歩いて行くことも可能。目の前にそびえる岩は迫力があり、長い年月によって形成された自然の息吹を感じることができる。橋杭岩に隣接された道の駅「くしもと橋杭岩」では、食事処や地元の名産品などが並ぶショップがあり、休憩スポットとしてもおすすめだ。
橋杭岩と月の競演は、自然の神秘を感じられる唯一無二の光景。海の浸食により、長い年月をかけて硬い部分だけが残された岩肌を照らす月は、その年月を讃えるかのように煌めく。毎年11月にはライトアップが行われ、大小25もの奇岩が暗闇に浮かび上がり、より一層幻想的な空間へと姿を変える。同イベントは日本夜景遺産の「ライトアップ夜景遺産」に認定され、この時期になるとその姿を一目見ようと観光客が訪れる。ライトアップされた橋杭岩と月のコラボレーションも見事だ。
※催事は新型コロナウイルスの感染症の状況に応じて開催を検討。詳細は公式HPまで。
南紀串本観光協会 クレジット:Emi Hamaguchi