1611年(慶長16年)、松江市街の中心部にある亀田山に築かれた平山城で、全国に現存する12天守の一つ。別名「千鳥城」とも呼ばれている。桃山時代初期の古式を伝える建築で、四方を展望できる望楼式の天守。木造青銅張りのシャチホコは、高さ約2mにもおよび、現存するものでは最も大きい。2015年には国宝に指定された。松江城がある城山公園は明治維新後に一般開放された市民の憩いの場。随所に遊歩道があり、散策しながら四季折々の自然が楽しめる。またソメイヨシノを中心に約200本の桜を鑑賞でき、「日本さくら名所100選」に選ばれ、「お城まつり」も開催。
天守に登れば、松江市街や宍道湖が一望できる。現在、天守は夜間ライトアップが実施され、夜空に浮かび上がる松江城とともに名月を鑑賞できる。中秋の名月の頃には「松江水燈路」を開催。松江城周辺を約2000個の行燈で照らし出す光のイベントが実施され、「水の都」と言われる城下町は、光と影が織りなす幻想的な風景に包まれる。目玉は、一年でこの時期の夜間だけ運航される堀川遊覧船。船上からは、城下町の雰囲気を残す街並みと水面を揺らぐ水燈路行燈の優しい灯りが存分に堪能できる。