『日本百名月』認定登録地

認定登録第40号 【種別:B類】

「伊賀の月」 (三重県伊賀市)

伊賀市は、三重県の北西部に位置し、江戸時代には藤堂藩の城下町や伊勢神宮への参拝者の宿場町として栄えてきた。伊賀流忍者や俳聖松尾芭蕉のふるさととして知られ、京・大和文化の影響を受けながらも独自の文化を醸成している。忍びの国、伊賀流忍者発祥の地として早くから忍者に着目し、忍者を入り口とした観光まちづくりを進めている。さらにその認知度を国内にとどまらず世界に広めるべく、忍者を活かした観光誘客やまちづくりを進める目的で、2017年2月22日に「忍者市」宣言を行なった。


伊賀で生まれた松尾芭蕉は月をこよなく愛し、多くの句を残しているが、ふるさと伊賀への帰省の際には月見の宴を催し、自ら月見の献立をふるまったとされている。芭蕉が残した月の句は伊賀上野駅の「月ぞしるべ こなたへ入らせ 旅の宿」や、旧上野市庁舎の「升かふて 分別かわる月見かな」などの句碑がある。平野エリアの「くれは水辺公園」では16基の松尾芭蕉句碑巡りが楽しめ、1694年月見の宴を催した折りに詠まれた句も目にすることができる。また、伊賀鉄道や伊賀市の上野エリア、青山エリアでは、中秋の名月にイベントを開催。伊賀鉄道では「お月見列車」が運行され、照度を落とした車内でバイオリンや鉄道職員の独唱により、月にまつわる名曲が披露される。また上野エリアでは、月明かりとかがり火に照らされた幻想的な舞を堪能できる「上野城薪能」、青山エリアの大村神社では仲秋の名月に「十五夜祭」が催される。様々なスタイルで月を愛でる伊賀市を対象に、「日本百名月」として認定。

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