千葉県の南端、東京からわずか100キロ圏内にある館山。昨今は「都心から一番近い、癒し系リゾート」をコンセプトに観光集客に尽力している。黒潮の影響を受け、冬でも花が咲く温暖な気候と南房総国定公園に指定された変化に富んだ海岸線、緑あふれる野山や新鮮な海と山の幸に恵まれた自然豊かなまち。
市内には、南総里見八犬伝のモデルのなった戦国大名里見氏ゆかりの史跡などが残る歴史と浪漫が漂う。名月鑑賞においてもこれら史跡が大きな役割を担い、例えば、館山城と満月の競演は見事で、夜桜の季節にはより一層叙情感を増す。その他、洲崎や沖ノ島など市内の各所で、海に月灯りが照り返す幻想的な名月鑑賞が可能。なかでも、明け方の西の空に出現する満月と富士山が競演する「パール富士」は館山ならではの光景で、北条海岸など市内の東京湾に面した海岸は貴重な名月名所となっている。