“名月鑑賞地”といえば、公園・展望台・寺社仏閣など、比較的自然や観光施設、歴史や文化的な趣が感じられる場所というイメージが先行しやすい。しかし今回、ホテルとしては初の日本百名月認定となった。「京王プラザホテル」は1971年に開業。新宿の超高層ビル群の先駆け的存在であるとともに、日本初の超高層ホテルとしても知られている。その高さは本館が178メートル、南館が138メートルにも及ぶ。
大都市・東京の西新宿エリアには数多の高層ビル群が乱立するが、高層ビル群の合間から見上げる名月鑑賞はシンボリックで近未来的。一方、高層階のレストランや客室から望む名月は新宿の夜景と相性良く競演を果たす。建設当時、同施設におけるホテルの窓は、全ての部屋に太陽の通り道を意識して膝高の広い窓が設計された。この「1部屋1太陽設計」という、おもてなしの想いが込められた造りは名月鑑賞にも最適だ。